まぁゆっくりしていけ(^し^)

適当に書き連ねさせて頂きたく早漏

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?感想

フィリップ・K・ディックの著名作
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?浅倉久志
を読み終えました。

正確には読み終えてから数日が経過していて、既に新しい本を買っているのですが。


読む時間が惜しいので感想だけ、少し。




思っていたよりもタイトルの通りの話ですっきりした感じはあります。
予測では、タイトルは雰囲気付けテキな側面が強そうだと思っていたので、良い意味で裏切られたかもしれません。

内容的にはまさにSFって感じで、
近未来、荒廃した地球、アンドロイド、火星移住と、これでもかとSF要素が詰め込まれていて、読んでいて大変浸れました。面白かったです。

しかし、この要素にバウンティハンターを×してきたのがまた良かったですね。

野生生物の死滅した世界、機械仕掛けの動物。
アンドロイドは人間と何が違うのか、人間は何故、アンドロイドを使役するのか。

個人的には、
知識の蓄積、コミュニケーション、自己判断、身体的要素などで個性が表現出来ていれば十分に愛情を持つに値すると考えているんですが、実際に確かめられるのは何時のことでしょうかね。


虐殺器官でも出てきた、植物状態の母の延命装置を止めるシーン、あのシーンに出てきた「生かされている状態の母は、はたして生きていると言えるのか?」といった感じの場面が思い返されました。


生きるとは、知識の蓄積とアウトプットだと私は思っているんですよね。
人間が愛情を持てる沢山の要素を確実に持っていれば、それは確かに連鎖していくと思うのですが、SF世界は中々にディストピアが好みのようです。


総評として、ジョージ・オーウェルも言っているように、この本にはSFの基本としての疑問の定義等々が全て詰まっている為、完全に読むに値する1冊です。


名作SF入門として最適でしょう。アンドロイドと人間の狭間で揺れる主人公に何かを見いだせるかもしれないです。たぶん。